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Aug
30th
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デザインとは人為的な劣化コピーという言い方をしたが、優れた映画とは、世界の複雑さを尊敬して、リアルに届かない事は自明としたうえで、劣化コピーではない、デザインを施す仕事と言える。まあ、それはデザインという言葉よりも、便宜上、芸術とかアートということにしておこう。『告白』は世界を劣化コピーしたデザイン映画ではあるが、アート映画ではない。ただ、どっちが儲かるかと言えば、世界を単純化したデザイン映画である事は今回、証明されている。デザインさえもされてない映画が多いのでそれは当然の結果だろう。

今朝の毎日新聞を読んでいて、その仕分けできない世界の話が一面に掲載されていた。赤十字がタリバン兵にも人道救命訓練をしているというのである。当然、アメリカからみればテロリストの命を救うという事は、テロリストを育てるという事と同義になる。しかし、赤十字は「政治的に正しいかは問題ではない。国際人道法に基づく行動をするのみ」と批判を突っぱねる。赤十字は、戦争の場合、それぞれの捕虜の人権を最優先するため、闘っている両者と接するが、知り得た情報は一切口外せず、そのことが非人道的な事でも当事者とだけ交渉をし、世論に訴えるような事はしないという。有名な事例としてキューバのグアンタナモの刑務所で米兵による捕虜虐待は欧米メディアが報じる前から赤十字は把握していたという。ある赤十字のスタッフが捕虜の待遇を改善する交渉を行う、そのとき聞いた情報は、次のテロ計画だった。未来の人道的犯罪を事前に防ぐため、口外するのか、まず目の前の捕虜の人権を優先し相手と交渉を続けるのか。単純に仕分け、デザイン化できない仕事である。

リアルな世界には仕分けできないものだらけである、だからこそ面白く美しいと思う。わからないもの、複雑なものを美しいという思う感性を持つというのは、観客に課せられている課題だろう。多くの映画製作者は、観客を見くびっているので、世界を単純にしか捕らえない映画を作る。

http://www.webdice.jp/diary/detail/4616/